ウクライナ侵攻と金相場

まさか本当にロシアがウクライナに攻め入るとは思いもしませんでしたね。ロシアは2014年にもウクライナ南部のクリミア半島で独立運動を扇動し、その独立を支持する名目でクリミアを支配下におきました。今回も2014年に同様にウクライナから一方的に独立したドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国をウクライナから守るという名目で派兵し、ウクライナ全土に対して大規模な攻撃を行っています。

世界各国がロシアを非難し、ロシアへの経済的な制裁や、ウクライナ支援を行っていますが、ロシアは侵攻の手を止める様子はありません。核兵器を持つロシアを直接攻撃するわけにもいかず、ウクライナが蹂躙されるのを見守る事しかできないのが現状です。もし、この暴挙を止める事ができないのであれば、この先もアイヌの独立を助ける口実でロシアが北海道に攻め入ったり、琉球独立の口実で中国が沖縄に攻め入る事もあり得ます。日本にとっては対岸の火事ではなく明日の我が身として、このウクライナ侵攻に接する必要があります。

さて、このウクライナ侵攻に伴って金相場が大きく上昇しました。やはり世界が不安定になればなるほど金相場は高くなるので、戦争が起これば金相場は高くなるのは必至です。しかし、だからと言って今後も金相場が上がり続けるとは限りません。ウクライナ侵攻が続いても金相場が下がる要素が少なくとも3つあるとわたしは考えています。

まず、大切なのは今の金相場が高すぎるという事です。金相場が高いという事はお金の価値、つまり基軸通貨たるドルの価値が低いという事になります。アメリカはその現状を良いものとはしていないので、機会があれば金利を引き上げドルの価値を高めようとします。そのため、何事もなければ金相場は下がるのが普通なのです。

次に、世界が不安定になると株価などが大きく下がる事です。もちろん、株価が下がれば資産を金に逃がそうとして金相場が上がるのが基本なのですが、株価が下がりすぎたり、業績が悪くなりすぎて損失が大きくなりすぎると、損失を埋めるために金を売る必要に迫られる投資家や企業が出てくる可能性があります。

最後に、ロシア政府が金を売る可能性です。戦争とそれに伴う経済制裁によってロシアの通貨であるルーブルの価値は大きく下がる事になりました。このルーブル相場下支えのために金を売ってルーブルを買う動きはあるでしょう。ロシアが貯め込んだ2000トンを越える金の一部でも売られれば、金相場は大きく下がる事になります。

このような理由から、ウクライナ侵攻によって一時は金相場が上がっても、上がり続ける事はないのではないかと予想しています。むしろ、長い目で見れば下がる可能性の方が高いので、今の高い相場のうちに、ぜひ当店にご相談ください。


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