明日は節分ですね。いつの間にか定着してしまいましたが、節分になると恵方巻があちこちで売られていますよね。わたしも、仕事が終わったら遠鉄ストアに予約した恵方巻を受け取りに行きます。作りすぎた恵方巻が10億円分も廃棄されると問題になっていますが、欲しい人がみんな予約して、売る側も予約分だけ作るようにすれば、そんなたくさん廃棄なんて出ないのですから、もったいない廃棄を無くすために、お客もお店も予約を活用していきましょう。
恵方巻といえば、最近ドラマになっている『江戸前の旬』という漫画がありまして、その漫画の23巻に恵方巻きについて語られています。なんでも大正時代の大阪の花街で、節分に恵方に向かって、お新香の細巻きを食べる風習があったそうです。そこに目を付けた大阪の海苔業者が海苔の消費拡大を狙って恵方に向かって太巻きを丸かじりすると福が来ると宣伝したのがきっかけだったとか。漫画の中では、太巻きを女性に丸かじりさせる姿が品がないとか言い合いになって喧嘩騒ぎになるのですが、続きは皆さまでお読みください。Yahoo!プレミアム会員なら
ブック放題で無料で読めますし、他のサイトでも無料公開しているようです。寿司と人情と時事ネタを盛り込んだ面白い漫画でおススメですよ。
ただ、恵方巻が全国に広がったのは大阪商人の功績ではないようです。197年代半ばに、海苔の生産量が上がって、その海苔の消費拡大を狙って「幸運巻ずし」の名称で大阪で話題になったのは事実ですが、その後、小僧寿しが「縁起巻」として全国展開を狙ったものの定着せずに終わってしまっています。「恵方巻」の名称は広島のセブンイレブンが1989年に始めたのが最初で、そこから全国にじわじわと広がっていったそうです。今じゃすっかり伝統行事みたいになっていますが、平成生まれの新しい風習なんですね。
新しい作られた風習だからと言って、恵方巻を嫌う人も多いようです。もちろん、古い伝統ある風習が大事なのは当たり前ですが、だからと言って新しい風習を嫌うのはちょっともったいないですよね。それに、風習なんて時代と共に移り変わるものです。桃太郎は明治時代になってから桃から産まれた事になったし、神社でのニ礼二拍手一礼も昭和の戦後に定められた風習です。そうやって古い伝統を大切にしながらも、時代に合わせて姿を変え、新しいものも柔軟に受け入れていくのが日本の良いところだと思います。恵方巻を模したロールケーキとかも面白いじゃないですか?ぜひこの新しい風習を楽しんでみてください。