七夕

2014年もあっという間に折り返し地点を過ぎて7月となりました。そして明後日は七夕ですね。せっかくなので、今日は金相場やお店の話とはまったく関係ない七夕のお話でもしましょう^^

七夕は中国から伝わった伝説が元になっています。その物語は簡単に言うとこんな感じです。「働き者の織姫と彦星でしたが、結婚したら夫婦生活が楽しくて仕事を怠けるようになりました。それに怒った天帝が天の川で二人を引き離したのですが、七月七日にカササギたちが天の川に作ってくれる橋を渡って、年に一度だけ会う事ができるのだそうです。しかし、その七月七日に雨が降ると、橋を架ける事ができず、その年は二人はあえなくなってしまいます」
しかし、雨の降りやすい梅雨時に晴れなければ会えないというのは可哀そうですよね。近年は街の灯りで星空が見えにくくなりましたが、天気が良ければ天の川をはさんで織姫星(琴座のベガ)、彦星(わし座のアルタイル)を見つける事は出来ると思います。二人が無事に出会えるように晴れる事をお祈りしてあげましょう。

中国から伝わったお話なので、同じように中国の影響を受けた韓国・ベトナムなどでも七夕の行事があります。しかし、その様子は国によって違い、たとえば韓国では雨でも二人は出会えるようです。なんでも一年ぶりに出会えたうれし涙が雨になるのだとか。日本の七夕と比べてロマンチックな感じですね。そもそも、笹に願いを書いた短冊を吊るすのは日本だけのようです。
万葉集に七夕に関する歌があるそうなので、日本に七夕が伝わってきたのは奈良時代以前にまでさかのぼれるようですが、現在のような短冊に願い事を書いて笹飾りにするのが一般に浸透するのは江戸時代になってからだそうです。それ以前は貴族のような限られた人の間だけの風習で、願い事というより織姫のように機織りや詩歌が上手くなりたいという願掛けだったようです。江戸時代は現代人の感覚からすると大昔だし、鎖国だとかして文明から取り残された不便な時代のような気がしますが、実際は平和でとても文化が発達した時代でした。現代に続く日本らしい風習・文化の多くは江戸時代に作られたもので、七夕もまたそうなのです。

こうして中国に始まって、日本の江戸時代に独自進化を遂げた七夕祭りは、今や地球の裏側のブラジルはサンパウロでも行われるとか。またアメリカのバリー・ヒューガードという作家は七夕の伝説をモチーフに『鳥姫伝』というファンタジー小説を書き、世界幻想文学大賞を受賞しています。
七夕なんて身近すぎてあまり起源とか気にも留めないかもしれませんが、こうしてちょっと覗いてみるといろいろと面白いですし、笹に願いを吊るす日本独自の七夕は目にも美しく、世界に誇れるものだと思います。七夕に合わせてお祭りやイベントが行われる地域も多いでしょうから、みなさんもぜひ七夕を楽しんでください。

鳥姫伝 (ハヤカワ文庫FT)
バリー ヒューガート
早川書房


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