弘法も筆の誤り

弘法も筆の誤り
金の相場はしばらく横這いのようですね。今週は1400ドルの壁を越えようとして1390ドルくらいまで上がったらまた下がるを繰り返し、半日だけ1400ドルを越えましたが、やはりまた1300ドル台に落ち着いてきてます。1400ドルを越えたのも少しドル安になった影響だったので、国内の金相場に大きな変動はありませんでした。なんとか今の相場が維持されているうちに、当店にお売りくださいね。

さて、金の話ばかりしていても面白くないので、今日はちょっと変わったお金の話をさせてもらいますね。前回、発行枚数の少ない年のお金には額面以上の価値が出るというお話をさせていただきましたが、それ以上に価値が出るお金もあります。それがエラー銭です。画像は現行の50円硬貨ですが、本来の穴の位置から大きくずれているので、額面の1000倍以上の金額で買取できます。

日本の貨幣製造の技術や品質管理は優れているので、このようなエラー銭が世に出回る事はほとんどありません。しかし、弘法も筆の誤りと言うように、どんなに優秀な人でも失敗するもので、稀にエラー銭がこうして見つかる事があるのです。当然、それだけ希少価値も高くなるので、発行枚数が少ない年なんかよりもさらに高い額面以上の価値が出てきます。

画像のように、穴のずれたエラー銭の場合、穴のずれ具合によって大きく評価が違ってきます。ぱっと見では気付かないような些細なズレの品は評価が低く高額にはなりません。この画像のように穴の半径程度のずれの品で5万~10万円というところでしょうか?また、穴がまったく開いていないという品物もあり、それも高く買取する事ができます。

エラー銭は他にも、表と裏の模様がずれている角度ずれ、裏も表も同じ模様の影打ち、紙幣には福耳と呼ばれる裁断ミスなど様々な種類があります。穴のずれの時と同じように、角度ずれもずれている角度が大きいほど価値が高いですし、福耳も大きい品ほど高くなります。一目見てすぐにエラーと気付くような品ほど、出回りにくくて希少というわけです。また、時代が新しいほど製造技術の進歩でエラー銭が出にくくなるので、近年のエラー銭ほど価値は高く、古いエラー銭は安くなりやすいです。

このように、エラー銭が高く売れるという話を聞くと、財布の中のお金を確認したくなるのが人情というものですが、ずるい人は自分でエラー銭っぽい物を作ってしまおうと考えてしまうので困りものです。例えば、100円玉に50円玉のような穴を開けてみたり、逆に50円硬貨の穴を埋めてみたり、硬貨の縁や表面を削ってつるつるにしてみたり、紙幣に書き加えて印刷ミスのように見せかけたり・・・といろいろな偽エラー銭を見た事があります。お金を傷つける事は法律で禁じられているので真似しないでくださいね。

加えて言うと、そのように後から手を加えることで同じものを作れてしまいそうなエラー銭は、ほとんど価値がありません。穴の開いた100円玉があったとしても、それが製造時のミスなのか、後で開けたものなのかを証明する手段がないためです。むしろ100円硬貨の製造過程を考えれば、後で開けた偽エラー銭としか判断しようがありません。エラー銭は、真似しようにも真似できない品だからこそ価値があると思っていただいて良いかと思います。

弘法大師は書き損じたところに筆を投げつけて点を打つ事で、見事に書き損じを直してしまいましたが、そのような珍しい物ほど好事家が欲しがるものです。福耳のついた紙幣を見かけた時に切って直してしまったりしたらもったいないですよ。もしエラー銭を見かけたら、ぜひ当店にお持ちくださいね。


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