2000ドル

今の金相場はロシアに振り回されてばかりですね。1オンスあたり2000ドルを越えるのは難しいと思っていましたが、3月9日は2000ドルを越えてきました。もっとも、翌日の今日には1988ドルに戻っているので、やはり2000ドルというラインは高すぎると判断している人の方が多いのが現状だと思います。

一日だけといえど2000ドルを越えたのは、やはりロシアの影響だと思います。ロシアは3月16日にロシア国債の海外投資家への利払いの期限を迎えます。通常だとドル建ての国債であればドルで払うのが当たり前なので、わたしはロシアが保有する金を売ってドルを得て支払うのではないかと考えていました。それをロシアはロシアルーブルで払うと言い出しました。
例えば、あなたがロシア人に一万円を貸していたとして、それを一万ルーブルで返されたらどう思いますか?しかも、戦争によってルーブルの価値は大幅に下落し、一万ルーブルは8千円くらいの価値しかありません。支払いにふさわしい通貨を用意もせず、レートも自分勝手なレートで支払われたらたまったものじゃありませんよね。ロシアは世界の国々が守り続けてきたルールをまた一つ踏み躙ろうとしているのです。

あと、ロンドン市場がロシアの精錬業者による金銀地金の取引を停止した影響が少なからずあると思います。ロシアは世界三位の金の産出国なので、ロシア産の金が今後市場で扱われなくなるのであれば、金の供給量が減るので、金の価値が上がると考えられなくもありません。鉱山から採掘される貴金属だけでなく、戦時中の日本のように、ロシアがロシア国民が持つ貴金属を供出させ金や銀のインゴットを作ったとしても売れないという事になります。もっとも、中国などでは普通に取り扱われるでしょうし、その影響がこの先もっと大きくなるわけではなさそうです。

おそらく、1日で2000ドルを割った金相場は、今週中は2000ドルに近づいては下がるを繰り返すと思われます。ただ来週はロシア国債の期限が来る事と、アメリカ連邦公開市場委員会で利上げが決まるはずなので、相場が大きく動きそうです。世界の情勢と金相場の動きに注目していきましょう。


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