ひさしぶりに金相場の話

久しぶりに金相場の話をしますが、実は金相場は先月ごろからじわじわと下がってきています。よくお客様ともお話しするのですが、今の金相場が高いのはアメリカと北朝鮮との対立があるからだと言っても過言ではありません。

金の相場は世界の景気が悪くなったり、戦争などで不安定になれば上がります。昭和55年ごろの金の高騰は第二次オイルショックやソ連のアフガン侵攻で世界情勢が不安定になったためでした。近年の高騰はリーマンショックが引き起こした世界的な不況が原因でした。その後、ギリシャなどのヨーロッパの経済危機や、アラブの春と呼ばれた中東の反独裁政権運動、イスラム国の台頭、イギリスのEU離脱、シリアなどでのアメリカとロシアの対立など、様々な出来事が続いたために金相場は高い水準を維持してきましたが、アメリカの景気は立ち直りつつあるので、何事もなければ金の相場はまた低い水準へと戻っていく事が予想されます。

実際に、一昨年の年末くらいにはかなり下がってきていたのですが、アメリカでトランプ政権が誕生した事と、北朝鮮の活動が活発になってきた事で、アメリカと北朝鮮との対立が深刻化したため、金の相場はまた高い状態に戻ってしまいました。そうして、去年一年間と、今年の1月くらいまではその米朝の対立で高い状態を維持していた金相場でしたが、2月に入って1ドル110円くらいだった為替が、1ドル105円前後まで円高になったので金相場は下がってしまいます。ガソリンと一緒で、金も円安になると高くなり、円高になると安くなってしまうのです。そこに加えて、アメリカの景気の状況を示す雇用統計の数字が良かったので、金そのものの相場も下がって、国内の金相場は下がり気味となってきています。

韓国で行われた平昌オリンピック以来、北朝鮮は歩み寄りの姿勢を見せてきていて、北朝鮮の非核化の可能性が出てきました。北朝鮮が、今まで何度も嘘をついて時間稼ぎをし、核兵器の開発を進めてきた経緯を考えると、本当に核兵器をあきらめるかどうか疑問も大きいところですが、北朝鮮問題が平和的に解決すれば、金の相場を高く維持する重大な要素がなくなるので、金の相場が大きく下がる事が考えられます。更に次は東京オリンピックが近づいてきます。海外の投資家たちが、金を売って東京オリンピック関連の日本企業の株を買う事になれば、必然的に円が買われて円高になり、金が売られて金相場が一層下がります。

相場の事なので、想定外の事がおこって予想が外れる可能性もありますが、金相場はこれから大きく下がる可能性が高いと考えるのが妥当です。もし、使っていない貴金属などありましたら、今のうちに手放しておいた方がお得だと思います。下がり始めているとはいえ、過去の金相場の歴史の上で、今より高かった時期なんて、のべ数か月程度しかありません。まだ売り時と言えるうちに、ぜひ当店にご相談ください。よろしくお願いいたします。


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