金相場の今後

金相場の今後何度もお話してきたように、金の価格は頂点を過ぎ目に見えて下降してきています。しかし、まだまだバブルの頃にくらべると3倍ほどの数字で十分高いと思いますので、安くなったというより、まだ高いと思っていただいた方が良いかと思います。今回の高騰は30年に一度のきわめて稀なケースでしたし、おそらく待てば待つほど下がる一方ですので、不要な貴金属をお持ちの方は、ぜひお早めに当店にご相談ください。

今回ご用意した画像は、1973年から2012年までの国際的な金相場の推移を示したグラフです。過去の推移から今後を予想してみたいと思います。

ここ数年の金の高騰のきっかけはリーマンショックです。厳密にはリーマンショックを引き起こしたサブプライムローン問題がおきた2006年ころから金相場は上昇し始めます。それまで1オンス(約31.1g)あたり400ドル前後だった金相場は2008年には1000ドルに達します。1982年ごろから2005年までの20年以上を400ドル前後で推移していた金相場がわずか2年あまりで2.5倍にもなったのですから、その事態の異常さがわかるかと思います。

その後、2008年のQE1、2010年のQE2、2012年のQE3と、アメリカは量的金融緩和を繰り返してきました。これにより、ドルの流通量はリーマンショック以前から4倍近くにも膨れ上がりました。それだけドルが乱発されればドルの価値が下がるのは無理もありません。為替相場はどんどんドル安になるし、ドルの価値が目減りするとなれば資金はキャッシュからモノに流れるので金相場も高くなっていきます。各国の中央銀行が金を買い集めた事も手伝って一時は1オンスあたり1920ドルにまでなりました。リーマンショックの頃は600ドル前後だった事を考えると3倍以上もの値上りを見せたわけです。

では、頂点を過ぎた金相場は今後はどこまで下がるのでしょうか?リーマンショック以前の400ドル前後まで下がってしまう可能性も無きにしも非ずです。なんといっても20年以上その金額だったわけですから、それぐらいが妥当なのかもしれません。もし1オンスあたり400ドルまで下がり、1ドル100円であれば金の国内価格は1gあたり1280円くらいになってしまいます。仮に1ドル120円でも1500円程度で、今とは比較にならないほど低くなる事になります。

もちろんそこまで下がらない可能性もあります。ドルの流通量は格段に増えているわけですし、今回の高騰を教訓に資産の一部を金にしておく人も増える事でしょう。金の重要さを意識する人が増えるわけですから、わたしはリーマンショック以前の水準より高くなるだろうと予測しています。また、世界各地の金・プラチナ鉱山では、相場が下がったために人員整理をしているようです。当然、新たに採掘される貴金属は少なくなる=供給量が下がることになるので、ある程度の水準は保てると思います。


過去に急激に金価格が上昇した事が一度だけありました。画像からおわかりいただけるかと思いますが1980年のことです。今後の相場を予想するのにこの時の事が参考になると思います。1980年は、その前年の第二次オイルショックやソ連のアフガン侵攻、1980年のイラン・イラク戦争など社会情勢が極めて不安定になり、それまで1オンスあたり200ドル未満だった金相場が、一時800ドルにまで上がったのです。しかしその高騰は長続きせず、急激に金相場は下がり、その後の20年あまりは400ドル前後になりました。

規模や期間、原因などが異なるとはいえ、急激に4、5倍に高騰してから急落する流れは同じなので、今回も同じような相場の動きがみられるのではないかと思います。つまり、800ドルにまで上がった相場が半額の400ドルまで下がったように、1900ドルまで上がった相場は950ドルくらいまで下がるのではないかと予想します。そして、また何かの経済危機や戦争でもおこらない限り高騰する事はないと思います。950ドルだと、今の円相場のままであれば国内価格は1g3000円ほどになります。

もちろん、相場の事なので確実にそこまで下がるとは断言できません。しかし、それくらいまで下がる事は十分に考えられます。今はまだ1200ドルくらいで踏みとどまっている感じですので、金を手放す予定のある方は、ぜひお早めに当店にお越しください。


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