キプロスの経済危機と金価格

先日、から再三くりかえしご案内しているように、世界的に金の価格は下降傾向にあるので、手放される方はお早めに当店にご相談ください。最近、またテレビなどで金価格高騰を報道しているので、金の価格が上がり続けていると誤解されている方が多いようですが、上がり続ける保証は全くなく、むしろ下がる要因の方が圧倒的に多いのです。

確かに、先週に比べると今週の金価格は上がっていました。しかし、それは円が安くなったからです。4/4の日銀の量的・質的金融緩和を受けて、円相場は1ドル93円台から一気に99円台まで円安となりました。概ね1円安くなるごとに金価格は50円上がるので、国内の金価格は大幅にあがったのです。

しかし、円安が行き過ぎれば、ガソリン代をはじめとする輸入品の価格が上昇するだけでなく、エネルギーや食糧の大半を輸入に頼る我が国では、様々なコストが上昇する事から物価全般が上昇します。通常のインフレは物価の上昇に伴い賃金も上昇するので、物価が上昇しても国民の生活に大きな支障がでないのですが、このような急激で、賃金の上昇を伴わない物価の上昇はスタグフレーションと呼ばれ最悪の経済状況だと考えられます。当然、デフレ脱却を目指す日本政府も、このような急激な物価の上昇を望んでいるわけではないので、極端に円安が進めばそれにブレーキをかけるはずです。いずれは100円以上の円安を目指すのでしょうが、段階を踏んでいかないと国内経済を崩壊させる事になるので、遠からず円相場は1ドル95円程度に戻るとわたしは予想しています。

また、経済危機にあるキプロスの中央銀行が保有している金を売るのではないかという話も聞こえてきます。どの国も中央銀行は金を大量に保有しています。戦後、どこの国も金本位制ではなくなったとはいえ金には安定した価値があり、リーマンショック後にアメリカがドルを増刷してドル安が進んでいる事もあって、各国の中央銀行が外貨準備として金を蓄える傾向が強くなってきていました。数百トン、多い国では千トン以上の金を保有しています。小国とはいえ、一つの国の中央銀行が金を吐き出すとなれば、市場に与える影響は大きいのです。

さらに、実際にキプロスが金を売り始めたら、キプロス一国に限らず、他の国も財政赤字を埋めるために金を売り始める可能性もでてきます。ちなみに日本は765トン、約3兆8千億円相当の金を保有しています(計算間違ってたら御免なさい^^;)。これだけの規模の金が市場に流れ込めば、金の価格は暴落する事でしょう。実際に、今から10数年前にヨーロッパでユーロ誕生に向けて、各国が財政赤字を埋めようと金を売却した結果、金の国際価格は250ドルにまで下降しました。現在は1500ドル程度ですので今の1/6しかありません。さすがに、そこまで急激に下がる事はないと思いますが、場合によっては今の半分以下に急落してしまう事もあり得ない話ではないのです。

今、国内の金価格は過去30年で最も高い水準にあります。逆にいえば、30年もの間は高騰する事がなかったのです。今のチャンスを逃せば、次にチャンスが訪れるのは30年後かもしれません。まだお迷いの方がいらっしゃいましたら、相談だけでもかまいませんので、ぜひ当店にお越しください。


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