某テレビ番組で、中国の60年ほど前のさほど古くない紙幣が12枚で2000万円と鑑定されました。そのせいか、中国の紙幣の問い合わせが増えたように感じます。
確かに、今の中国は景気が良く、かつての日本のように古銭や切手を収集するブームが起こっています。そのため、古い中国のお金や切手にプレミアがついていて、当店でも相応の金額で買取しています。1970年代の日本のお金や切手にはプレミアなんて全くつかないのに、中国の品なら万単位のプレミアが付く品物も珍しくありません。
しかし、大変残念なことに、当店にお持ちいただくお品のほとんどが、中華民国のお金や切手。つまり台湾のお金や切手で、こちらにはプレミアは全くつかないのです。昔はどちらの中国も「圓」という単位を使っていましたし、当然ながらどちらも漢字が使われているので、ぱっと見や額面では区別がつきにくい。ただ、だいたい中国の品なら中国人民銀行or中国人民郵政などと書かれていますし、中華民国のには台湾銀行or中華郵政などと書かれているので、大まかにそこで見分けることができます。
あと、台湾は1912年の中華民国建国を民国元年として西暦とは異なる紀年法を使っているのでややこしいですね。たとえば民国五十年と書かれていると、なにやら古めかしい感じがしますが、実際は1961年のことで比較的最近のことです。日本にも独自の紀年法がありますよね。皇紀2678年といわれるとすごい未来みたいな感じがするかもしれませんが、実は2012年、今年のことなんですよ。
もちろん、台湾の紙幣でもプレミアが付くものもあります。日清戦争の後、日本の領土となったころの台湾で使われていた台湾銀行券の中には、万単位で買取できるお品も結構ありますし、同じように満州や朝鮮半島が日本だった頃のお札とかにも良いお値段がつくお品があったりします。やはりこれらもお金の単位は「圓」ですし、漢字で書かれているのでなかなか区別が付きません。当店にお持ちいただければ、その場でプレミアが付いているもの、付いていないものをご説明いたしますので、ぜひ一度、当店までお持ちください。