参議院

参議院選挙の投票日まであと一週間ですね。わたしは日曜日は仕事があるので、今週中に期日前投票してこようと思っています。日常に追われていると、政治の事なんて考える余裕もなくなってしまいますが、その日常を維持するためには政治の力が必要不可欠である事を、コロナ禍やウクライナ侵攻が教えてくれています。これからもこの日常が続くように、しっかりと投票して政治に参加しましょう。

以下は、今の日本の政治に関する私見ですので、政治話に興味のない人はスルーしてください。





わたしは日本では二大政党制は無理だと思っています。アメリカやイギリスなど欧米の多くの国では実際に二大政党制で政治が行われていますし、ロシア、中国、北朝鮮などの共産党による一党独裁はたしかに危険な感じがします。しかし、だからと言って二大政党制こそが正しいというわけではありません。

昭和から平成の初期にかけて、日本は自民党の一党優位の時代が長かったですが、自民党には右から左まで様々な主義主張を持つ政治家が所属し、党内での派閥争いもあり、決して独裁政権ではありませんでした。好意的に見れば、自民党内だけで幅広い議論をしつつ、必要な時には一丸となって政治を進める事ができた時代だと言えるでしょう。もちろん、金権政治による腐敗もあったので、手放しに称賛できる時代ではなかったのも事実ですが、今よりも政治が元気だったのは間違いありません。

そして自民党が分裂し政界が混乱した平成の初期に、政権交代可能な二大政党制を目指して小選挙区比例代表並立制の衆議院選挙が行われるようになりました。その結果、自民党と民主党による二大政党制が誕生し、平成の後期には政権交代もおきましたが、それで政治は活性化したのでしょうか?腐敗は一掃されましたか?わたしの眼にはとてもそうは見えません。

小選挙区制が導入され、二大政党制を余儀なくされたために、与野党の対立ばかりが激しくなってしまいました。それで議論が活性化したなら良かったのですが、野党はどんどん先鋭化し、国民のための政治よりも、与党批判に固執するようになっていきました。与党の自民党も、野党に選挙で勝つための政治、問題を単純化して大衆の支持を得やすくする劇場型政治に逃げるようになりました。与党も野党も、国民のための議論よりも、人気取りのためのパフォーマンスにばかり一生懸命になってしまったように感じます。二大政党制がかえって日本の政治を停滞させてしまったのです。

欧米ではうまくいっている二大政党制が日本ではうまくいかないのは、国民の政治に対する関心の低さと、政治家の志の低さがあると思います。日本は自民党の一党優位の時代が長すぎ、その後も自民党政権が続きすぎたので、誰に投票しても政治は変わらないというイメージを抱いている人が少なくありません。本来は地続きであるはずの政治と日常とが分断されてしまって、政治は別次元の出来事のようになってしまっているのが問題の一つだと思います。

また、戦後の日本は経済面で大きく成長し、経済大国と呼ばれるようになりましたが、そのために優秀な人材ほど経済界に進出し、経済一流、政治三流と揶揄される事になりました。その結果、日本の政治家には日本の将来の事よりも、自分の保身のために働く人が多く残ってしまったのではないかと思います。今の政治家の全てが三流とまでは言いませんが、与党批判や劇場型政治のような選挙に勝つためだけのパフォーマンスに力を入れる政治家が多いのがその証拠です。

もちろん、二大政党制には大きな利点があり、それを日本で実現しようと目指す事そのものは悪い事ではないと思います。しかし、今の日本の状態では、それが機能しないのは現実が示す通りです。まず、国民は積極的に投票し政治に参加する意思を示し、政治家は党派の垣根を越えて国民のための政治を行う姿勢を示し、国民と政治家とが日本の未来をきちんと議論できる土壌を作るのが先決ではないでしょうか?今回の参議院選挙では大きな変化はないと思いますが、それでもしっかり投票する事が政治を変える大切な一歩になると思いますので、皆様ぜひ投票に行きましょう。


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