女性天皇と女系天皇

今日は天皇陛下の即位を祝う「国民祭典」が行われます。天皇批判する人も少なくはないようですが、こういう祭典が行われるのを見ればわかるように、やはり天皇陛下は日本になくてはならない精神的な支柱です。神話にあるように天照大神の血を引くかどうかは置いといたとしても、個人としての自由や権利を求める事無く、ただひたすらに日本国と日本国民の平和と幸せのためにお祈りくださる陛下の存在は尊いです。

さて、その天皇についてですが、先日、テレビのモーニングショーで女性天皇を認めるかどうかで言い争いがありました。歴史上、女性天皇は何人もいたのに、男女平等の今の時代に女性天皇を認めないのは差別だという事ですが、これには大きな間違いがあります。女性天皇にそこまで強く反対している人はほとんどおらず、歴史上一人もいない女系天皇に強く反対しているという事です。女性天皇と女系天皇、一文字違うだけですが非常に大きな違いです。この一文字違いを利用して聴衆の勘違いを誘い、女系天皇を容認させようとするモーニングショーの卑怯な報道姿勢はちょっと許せないですね。

歴史上、一番有名な女性天皇は推古天皇だと思います。聖徳太子が摂政となって補佐した女性天皇ですね。この推古天皇はお父さんが欽明天皇なので、男系の女性天皇になります。男系天皇とか女系天皇というのは、本人の性別ではなく、血筋の男親をたどると皇室に繋がるのが男系天皇、女親をたどると皇室に繋がるのが女系天皇というわけです。ですから仮に、推古天皇の夫は敏達天皇なので推古天皇の子供たちも男系になりますが、もし推古天皇が当時の有力豪族である蘇我氏の誰かと結婚してその間に生まれた男の子が即位した場合、女系の男性天皇になります。というか、神武天皇から続く神武王朝が途絶えて蘇我王朝になるという事になります。

ですので、女系天皇を認めるかどうかという話は簡単な話じゃないのです。神話の時代も含めるので詳細は定かでないにせよ、日本書紀の記述を信じるなら神武天皇以来2700年近く男系で続いている王朝を途絶えさせるかどうかという話なのです。例えばイギリスでもヴィクトリア女王で200年近く続いたハノーヴァー朝は終わり、ヴィクトリア女王の子のエドワード7世からサクス=コバーグ=ゴータ朝になりました。そして、チャールズ王子が即位されるときは、ウインザー朝が終わりマウントバッテン=ウィンザー朝になります。女系が継承すれば王朝が変わる事、その女系継承が日本では2700年近くなかった事を踏まえれば女系天皇に反対する気持ちもわかると思います。

女系天皇反対を、女性天皇反対であるかのようにすり替えて、性差別であるかのように非難する事がどれほど卑怯かお分かりいただけたでしょうか?2700年の歴史と伝統を踏みにじる覚悟があれば女系天皇賛成と言っても良いですが、女系天皇と女性天皇をわざとごっちゃにして、問題の本質をごまかして、差別反対の錦の御旗を掲げて容認を迫るような不公平なやり方を認めてはいけません。


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