今日は参議院議員選挙ですね。昔、週刊少年ジャンプで連載していた漫画『遊戯王』の作者が、先日インスタグラムに選挙に行こうと呼びかけるイラストを掲載して問題になりました。遊戯王の連載が始まったのはもう20年以上前の事で、連載も15年くらい前に終了しているのですが、遊戯王からうまれたカードゲームは、日本の子供たちだけにとどまらず、今や世界中で大人気で、そのカードゲームを題材としたアニメは現在でも続いています。俳優の松坂桃李さんもこのカードゲームが得意だそうですね。それだけたくさんのファンがいて影響力が大きそうな遊戯王の作者が、選挙に行こうと呼びかけるのは、非常に良い事だと思うのですが、現政権を独裁政権だとか売国政権だと言い放ったのですから、問題にもなります。
日本は思想・信条の自由が憲法によって保障されているので、安倍総理を独裁者だの売国奴だと罵るのは自由です。ですから、遊戯王の作者が安倍政権を独裁政権や売国政権だと思うのは構いません。しかし、選挙の真っ最中に、明確な根拠も示さず現政権を貶めるようなレッテルを貼り、現政権に国政を委ねる事への不安を煽った上で、選挙に行こうと呼びかけるのはフェアじゃない。政治に対する関心が低かったり、知識がまだ未熟な若者が、このインスタグラムの投稿によって、投票先を誘導されてしまうかもしれません。せめて、なぜ独裁政権・売国政権と主張するのか、その根拠を示すべきでしょう。
野党議員やテレビのコメンテーターたちも、よく安倍政権を独裁政権だと批判しますが、本当に独裁政権だったら、そうした批判の声を自由に上げられるわけがありません。むしろ、マスコミが称える小泉政権時代の方がよっぽど独裁的でしたよ。浜松市民の多くは覚えていると思いますが、2005年の郵政民営化法案の時に、安倍幹事長(当時)に説得されたにも関わらず、静岡七区選出の城内実衆議院議員は小泉総理(当時)に逆らって反対票を投じました。その結果、直後の衆議院選挙では党の公認を得られないどころか刺客候補まで送り込まれ、落選に追い込まれました。逆らう者を許さない独裁的なところが小泉政権時代の自民党にはあったのです。それに、安倍政権を独裁政権だと批判する立憲民主党もかなり枝野代表の独裁色が強いですね。枝野代表は独善的で、己の信条に反する主義主張に対して一切譲歩しません。ある意味、正義感が強いのでしょうが、こういう人が権力を持つと暴君になりやすいから恐ろしいです。
テレビなどでは安倍政権を独裁政権だと批判する声が多いですが、インターネットなどでは逆に立憲民主党などの方が売国だとか批判する声が多く、どちらが正しいのかと迷う方も多いでしょう。こうした情報はどちらが正しいという答えがないものなのです。何が正しいかは立場によって変わってきます。そして、情報の発信者は、その立場にとって都合の良い情報を流します。だから、与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、様々な情報を吸収し、その上で自分の目で見て、頭で考えて、判断する事が大切なのです。今回の選挙も、様々な情報が飛び交っていますが、そういった情報に誘導されるのではなく、自らの意思で判断し、投票先を決めてください。特に若い人たちは、たとえブラックマジシャン(遊戯王の人気キャラ)が現政権を独裁政権だとかディスったとしても鵜呑みにしないでくださいね。