金相場とインゴット

金相場とインゴット
今年に入ってから金相場が上がってきています。アメリカの株価が荒れているため、安全資産とも言われる金に人気が集まっているのと同時に、中国やロシア、インドなど、世界各国の中央銀行が金を買う動きになっているため、ドル建ての金相場は1300ドルを久しぶりに越えました。去年はほぼ下がりっぱなしで、去年の6月に1300ドルを、8月には1200ドルを割り、金の高騰もここまでかと思わされたのですが、まだまだ金は強いようです。
その背景にあるのは、やはりアメリカと中国との対立でしょう。世界一、二の経済大国同士の対立は、どうしても世界の経済を不安定にしてしまいますし、中国政府からすると手持ちの米国債を売り、ドルで金を買う事そのものが、アメリカに対するけん制にもなるので、かなり積極的に金を買っているようです。
もっとも、かねてからお話してきたように、世の中が平和になれば下がるのが金相場です。今のこの高騰がいつまでも続くとは限りませんので、売り時を見逃さないようにお気を付けください。

さて、そんな金の高騰が続く中、世間を騒がしているのが金の密輸です。テレビのニュースでも頻繁に取り上げられているのでご存知の方も多いと思いますが、日本では金を売却した時に消費税込みの金額で支払われるので、外国に比べて消費税分高く売る事ができます。本来であれば、税関で申告して消費税を払わなければならないのですが、金塊は小さいので荷物や衣服に隠してこっそり持ち込む事で、消費税分の差額を儲けようというわけです。
このような犯罪行為に加担するわけにはいかないので、貴金属業者は海外製のインゴットの買取を制限・休止しつつあります。インゴットには画像にあるように製造した貴金属業者の刻印が刻まれいます。田中貴金属や三菱マテリアル、日本マテリアルなどの日本の公式ブランドのインゴットは今のところ買取できますが、UBSとかLGMetalsなど海外のブランドのインゴットは公式ブランドであっても買取できないor買取できても金額が下がる場合があります。
せっかく金相場が高くなっているのに、密輸のせいでインゴットを売りづらい環境になってしまっています。密輸は後を絶たず日々状況が悪くなっているので、今は買取できるブランドも、明日には買取できなくなる可能性もあります。ご了承くださいませ。


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