金相場、この一年を振り返って・・・

今年の金相場はアメリカと北朝鮮というか、トランプ大統領と金正恩委員長との対立のせいで荒れましたね。去年の後半に金相場はぐっと下がったのですが、トランプ政権に変わったあたりから少しずつ上がって来ました。アメリカの景気は回復傾向にあるので何事もなければ金の相場はじわじわと下がっていくのですが、北朝鮮がミサイルを発射したり、トランプ大統領のロシアゲート問題が再燃したりするたびに金相場は上がりm一年を通してみると、概ね去年よりもやや高い水準で推移しました。

最近の北朝鮮からの木造船の様子を見ると、もう北朝鮮は限界で決着が間近ではないかと思います。北朝鮮問題が解決されれば、金相場もまた下がっていくと考えられます。実際に今月の金相場は下がり気味です。しかし、トランプ大統領はエルサレムをイスラエルの首都と認定してしまいました。エルサレムは、ユダヤ教にとっても、イスラム教にとっても、キリスト教にとっても聖地です。紀元前はユダヤ教の国があり、その後ローマ帝国の一部となりましたがローマ帝国は後にキリスト教の国になります。そのローマ帝国が衰退後はイスラム教の支配下になりましたが、中世にはキリスト教の十字軍と奪い合いを繰り返し、第二次世界大戦後にはユダヤ教の国イスラエルが作られます。2000年も三つ巴の争いをしていたのがエルサレムです。アメリカの鶴の一声で解決するような問題ではないし、北朝鮮問題なんて比じゃない世界的な大混乱を引き起こすかもしれません。そうなってくると、また来年も金相場は高い水準を維持する事になるでしょう。

ただ、今年の様子を見ると、投機として金を売り買いしていた人たちが、より変動の大きい仮想通貨に流れたように感じられます。そもそも、安定した価値を評価される金は投機に向かない商品です。リーマンショックで金相場が何倍にもなった事が異常で、再びリーマンショック級の社会不安が訪れない限り、今より大きく高くなる可能性は低い。それに対して仮想通貨は数日で倍以上に跳ね上がるので、売買して利益を得ようとする投機する人たちにとっては魅力的なのでしょう。投機的な売り買いが減るなら、エルサレムの問題が悪化しても、金相場はあまり荒れないかもしれませんね。荒れるとしたら、仮想通貨バブルがはじけてからかな?日本のバブル景気の頃の地価も、第二次オイルショックの時の金も、古くは1630年代のチューリップも、短期間で急激に値上がりした品は、ちょっとしたきっかけでさらに短期間で値崩れしてきました。仮想通貨もすでに仮想通貨を持っている人が高値で売り抜けるために高騰を煽っているだけなので、遠からず値崩れします。これは崖に向かって走るチキンレースみたいなものです。ブレーキをかけるのが早ければ勝てないですが、遅ければ崖から落ちてしまいます。お気を付けください。

今年はトランプ大統領と金正恩委員長に振り回される一年でしたが、来年はトランプ大統領とアラブ諸国に振り回される一年になりそうです。そして、仮想通貨バブルがはじけたら・・・怖い一年になるかもしれませんね^^;


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