今月の金相場の動き

このところ、森友学園などの話題ばかりで、金相場のお話をしていませんでしたが、今月の世界の金相場は中旬ころに大きく下がったものの、下旬に大きく上がり、上旬並みの金額に戻るという大きな動きを見せています。中旬に下がったのは、アメリカの利上げを見込んだ動きです。アメリカはリーマンショック以降の不景気から立ち直りつつあり、景気回復のためにギリギリまで下げた政策金利を、少しずつ上げて戻していこうとしています。一気に上げてしまうと、アメリカ国内はもとより、世界中の景気を再び悪化させることになるので、景気の動向を見ながら慎重にタイミングを選んで上げていくわけです。その利上げが3月中旬にあった米連邦公開市場委員会で決定されると予想されたので、世界の景気はドル高、金安に動きました。

下旬に向けて金の相場が上がりだしたのは、利上げは実施されたものの、利上げのペースが早まるのではないかという予想が外れたためというのもありますが、ヨーロッパや中東の国々で行われる選挙や、トランプ大統領の政策に対する不安感から、安全資産である金の需要が高まったためというのが大きいのではないかと思います。今月にはオランダの総選挙、4月にはフランス大統領選挙、5月にはイラン大統領選挙、6月にはフランス国民議会選挙、8月にはドイツ連邦議会選挙と、毎月のように選挙が行われます。去年、イギリスが国民投票でEU離脱を決めた時も大きく相場が荒れましたが、もしフランスも・・・となれば更に荒れる事は必定です。

とは言え、国内の金相場の動きを見てみると、世界の相場のような今月下旬に上がる動きはほとんどありませんでした。結局、安全資産としての金を買う動きが起きると、安全通貨である円も同時に買われてしまい円高になるので、国際価格の上昇分を相殺してしまい、大きく値上がりしないという事になるのです。おそらく、前述した世界の国々の選挙結果に応じて、国際的な金の価格は大きく動くでしょうが、国内の価格の動きは緩やかなものになると思います。円が安全通貨という立ち位置である限り、リーマンショック級の大惨事以外で大きく相場が動くという事はないのでしょう。

結局のところ、金の相場はリーマンショックの影響で大きく上がり過ぎてしまったのが、どこまで戻るか?というのが現状の大きな流れなわけです。その大きな流れの中で、政治リスクなどのイレギュラーが発生するたびに、その流れが澱んでしまう時がある感じで、流れそのものが変わってしまうような感触は今のところありません。もし流れが変わるとしたら・・・円が安全じゃなくなるような事態、つまり日本が戦争に巻き込まれるとか、日本財政が破たんするというような、日本の存亡にかかわる事態が起きれば、金の相場は今よりさらに高くなるでしょう。そんな事態は考えたくないですが、最近の北朝鮮の動きとか、国会で貴重な時間を浪費する野党議員とかを見ていると、起こりえないと断言できないから怖いですね。森友学園の幼稚園児じゃないですが、安倍首相頑張れと応援したくなります


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