戦争の傷跡

1945年の今日、長崎に原爆が投下されました。そして終戦を迎え69年もの年月が流れ、原爆や戦争を直接体験した人は少なくなってきましたが、その傷跡は今もなお日本に深く刻まれています。日本は唯一の被爆国として、そして第二次世界大戦の当事者として、世界に原爆の脅威と戦争の悲惨さを訴え、平和を求め続けるべきでしょう。

ただ、その悲劇の記憶が強く刻まれた反動か、戦争にアレルギーのような過剰な反応を示す人が多いので、かえって日本の将来が心配になります。今年の長崎での平和祈念式典で長崎市長が集団的自衛権の行使容認が戦争につながるかのような発言をしたようですが、ならば同盟国を見殺しにするのが平和なのかと問いたくなります。そもそも、集団的自衛権でお互いに助けあえる環境を作れば、攻められる隙をなくして無用な争いを避ける事につながります。戦争反対を唱えるだけでなく、戦争を避けるため何をするべきかを考えなければ平和は手に入りません。

先日から世間を賑わせている朝日新聞の従軍慰安婦の記事の誤りも、過去の戦争行為の拒否反応が大きくなりすぎた結果の一つじゃないかと考えています。日本は戦争で酷い事をしたから謝りたい。そんな優しい気持ちそのものは素晴らしい事かもしれませんが、そのために間違った情報を鵜呑みにして、検証しようとしないのであれば、道を誤る事になります。確かに現代のモラルからしたら許されない事かもしれませんが、過去の出来事を現代のモラルで裁けば、ほとんどの英雄たちの偉業は残虐行為で裁かねばなりません。必要なのは過去の過ちを掘り返して謝罪するのではなく、その過ちを新たに繰り返さない事です。過去の経験を生かして未来へと進むのが人間なのです。

第二次世界大戦が日本に残した傷跡は、経済発展によって物理的にはほとんど癒されたかもしれません。しかし、日本人の精神は未だに傷付き、その痛みで迷走しています。ただいたずらに戦争をした過去を悔み謝罪するのではなく、過去の過ちと向き合い未来への道を探る事で、ようやくその傷が癒えるのではないでしょうか?終戦の日を前に、たまには真面目な事を考えてみました。


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