金相場の動きと今後

先月末から低迷していた金相場が、この週末で大きく値を上げました。来週はこのまま上がり続けるのでしょうか?商売柄、金の相場は上がってくれる方が望ましいのですが、残念ながらこの値上がりは一時的なもので、やはりまた下降気味に推移するのではないかと予想しています。

ここ数年で金の相場は以前の3倍程度に上昇しましたが、この金相場の上昇は金それ自体の価値が上がったというより、現金の信頼性が下がったために相対的に上がったと捉えるべきだと思います。リーマンショックを乗り越えるために、アメリカは大量のドルを発行し、ドルの流通量はそれまでの3~4倍程度になったそうです。それまで1オンス当たり400ドル前後だった金が1200~1300ドルにまで跳ね上がったのと符合するように思えませんか?ドルの流通量という観点から金相場を見ると、一時の1オンス当たり2000ドル近くは高すぎでした。実際にそんな高騰していたのは一瞬で、今の1200~1300ドルまで落ち着いてきた事を考えると、しばらくは現状維持で、ドルの流通量が抑えられるに伴って下降していくと考えられると思います。

そのドルの流通量を増やしてきたのが、アメリカの中央銀行であるFRBの量的緩和政策であり、その量的緩和が徐々に縮小されている事実からして、金相場が現状維持から下降に転じるのは遠くないと考えても良いでしょう。時には、原油価格等の高騰につられて値上がりする事があっても、長期的に見て下がっていく流れは変わる事はないと思います。日本国内に限って言えば、日銀の量的緩和がさらなる円安を呼び、金価格の上昇を招く事を期待できないでもないですが、あまり円安になりすぎるとガソリンや小麦など輸入品の値上がりにつながるので、一方的に円安が進むとは考えられません。世界的な金相場の下降に伴って、国内の金価格も下がる事になるはずです。まだ高値を保っているうちに貴金属を手放してしまった方が良いかもしれません。

では、次に何が値上がりするのでしょうか?景気が良くなればかつてのバブルの頃のように美術品が値上がりするかもしれません。ブランドバッグや高級時計の需要も増えるかもしれません。昔みたいに切手やコインのコレクターが増えてこれらも値上がりするかもしれません。しかし、今後の主流となる若者たちは、生まれたとから不景気の中で育ってきた世代です。景気が良くなったからと高価な品が売れるようになるか判断がつきません。収集の趣味にしても、今は収集の対象がコイン切手以外にもたくさんありすぎて、昔のようにコインや切手にコレクターが集中する事もないでしょう。なかなか予想するのが難しい時代になりそうですが、わたしたちお宝本舗はどんな時代になっても、その時代に応じて価値あるものを相応の金額で買取してまいりますので、これからもよろしくお願いいたします。


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