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さて、先日の節分の日には恵方巻きを食べた方も多かったのではないかと思います。いつの間にか日本の伝統行事みたいに定着した感もありますが、年配の方に限らず、自分が子供の頃にはこんな風習はなかったと怪訝に思われる方も多いのではありませんか?もとは関西地方の風習らしいのですが、関西地方出身のわたしも子供のころに恵方巻きを食べた記憶がありません。
実は、恵方巻きという名称は1998年にセブンイレブンが使ったのが初めてで、ごく最近に作られた言葉らしいです。また、節分に太巻きを食べる風習は江戸時代ごろからあったらしいのですが、かなり限定された地域・場面だったようで、江戸時代から継続してきた伝統というわけでもなく、一般の家庭には広まっていなかったようです。その廃れた風習を寿司業界、海苔業界が広めようと四苦八苦して、コンビニで全国展開されるようになって、今こうして日本中に定着したのです。
このような作られた風習としては、もうすぐあるバレンタインデーもありますね。チョコレートとは縁もゆかりもない聖ウァレンティヌスの記念日にチョコレートを贈るようになったのか?これは日本のお菓子業界の熱心な働きかけが成功したからに他ありません。こういった作られた風習を紛い物だと嫌う人もいますが、そうやって新しく作られていく風習も、何十年と年月を重ねていけば、日本の伝統行事だと受け入れていって良いとわたしは思います。
明後日は日本の建国記念の日です。日本建国を祝う大切な日ですが、その建国記念の日だって昭和41年に制定された新しい祝日です。戦前も2月11日は紀元節という祭日でしたが、それも明治6年に定められたものなので、せいぜい130年の歴史しかありません。2月11日は日本で一番最初の天皇である神武天皇が即位された日とされていて、その即位の年(紀元前660年)を元年として数える皇紀という紀年法も作られましたが、日本書紀の記述から導き出したものなので正確ではないですし、江戸時代以前は特別な日でもなんでもなかったのです。
伝統というものを考えたとき、古ければ古いほど良いと考えてしまいがちですが、実際はそんなことありません。古くても新しくても、良いものであれば長く受け継がれて伝統になるのです。恵方巻きも良いものであれば、これから先も続いて立派な伝統になる事でしょう。皇紀を使う人は少なくなりましたが、2月11日が建国を祝う日だという風習は明治初頭に作られ、戦後はしばらく断絶したものの今も続いています。母国の建国を祝う気持ちが良いものだからこそ、こうして今も続いているのでしょう。
古物の世界も一緒で、古ければ古いほど良いというわけではありません。江戸時代のお金の寛永通宝より、平成22年の50円硬貨の方がよほど貴重で高く買取できます。戦国時代の数打ちの刀より、現代の刀匠の作品の方が高く買える事もあります。ブランド品のバッグなんかは新しくてきれいなものの方が当然高く買取できます。品物の新しい古いは関係なく、なんでも一度当店にお持ちください。良いものはちゃんと高く買取させていただきますし、そうでないものも相応の金額で買取させていただきますので、よろしくお願いいたします。