それでも金を売るなら今と言うわけ

先週は金1オンス当たり1450~1480ドルだった金の国際価格は、ついに1400ドルを割って1300ドル台にまで下がってきました。アメリカの景気が持ち直した雰囲気で、現在行われている金融緩和政策が終わる可能性が出てきた事や、為替相場がドル高になってきたことから、現金より金へと、金に逃避していたマネーがドルや株に流れていると思われます。一時期は、1オンス当たり1900ドルだった事を考えると、25%以上も金の国際価格は下がってしまった事になりますが、それでもまだ金を売るなら今だと自信を持って言えます。

その最大の理由は円安です。アメリカ経済の復活とドル高は、必然的に円安を加速させます。アベノミクスによって大きく円安に舵を切った為替は、このドル高の追い風を受けて、あっさりと1ドル100円の壁を突破し、今や1ドル103円台になってきています。何度も繰り返しお話してきたように、金の国内価格は、円安になればなるほど高くなるため、この円安のおかげで、金の国内価格は国際価格に比べて値下がりの幅が小さいのです。世界的に金が暴落している中で、日本だけが比較的高い水準を維持できています。先ほど、国際価格は25%以上下がったとお話しましたが、国内価格は過去30年間の最高値から10%程度しか下がっていません。加えて言うなら、世界的に最も高かった2011年の夏の頃と比べてもほとんど遜色ない金額でまだ金を売る事ができるのです。

今後のアメリカ経済の動向にもよりますが、いったん1300ドル台まで落ちてしまった金価格は、1400ドルの壁をなかなか越えられないと考えられます。また、どこかの国の中央銀行が金を買い増ししたり、中国やインドなどのイベントで金の需要が高まり一時的に上昇する事はあると思いますが、世界的には金からドルにという流れなので、金価格が1400ドルの壁付近まで上がったら売りが入ってまた下がるを繰り返す事になつでしょう。むしろ、下がる見込みの方が大きいですし、もしその壁を越えて金が高くなるなら、それはまたアメリカ経済に黄信号が灯った証拠なので、円高になって、金価格の上昇分が相殺される可能性が高いです。

仮に、1300ドルであっても、1ドルが120円まで円安になれば、国内の金価格は1g5000円の大台を回復する事になりますが、そこまで一気に円安になる事も考えられません。先週のG7で麻生副総理が仰るように円安に批判的な意見はなかったかもしれませんが、一気にリーマンショック以前の水準以上の円安になれば、他国からの批判も出てくるでしょうし、ガソリンなどの輸入品の価格が高騰して国民生活や国内産業に大きなダメージも出てきてしまいます。現時点でも、大手製造業は輸出増で増益だけど、下請は材料費、燃料費の高騰で苦しんでいると言われているのですから、政府は少し円安に歯止めをかけようとするかもしれません。いずれは1ドル120円より安くなる事もあるでしょうが、その時には金の国際価格はもっと下がっている可能性の方が高いと思います。

金は世界的に値下がりしてきていて、一時のように大きく上がる見込みが薄い事。世界的に値下がりしている中で、日本だけ円安のおかげでまだ高値で売る事ができる事。この2点を考えると、今が売り時というか、今のうちに売っておかないと後悔する事になりそうです。金相場がどこまで下がるか?次の金相場のピークが何年後、あるいは何十年後になるか?それは誰にもわかりません。しかし、今ならほんの一握りの金でも、数万、数十万円の現金になるのです。手放したい貴金属、使っていない貴金属があれば、ぜひお早めに当店にご相談ください。


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