金相場の高騰はいつまで?

お宝本舗

2020年09月05日 17:34

新型コロナウイルスによる世界的な経済状況の悪化や、米中対立が深まり戦争の危機感が高まってきている事により、金の相場は非常に高くなっています。今日の画像はそんな金相場の推移を示したグラフです。ちょっと変則的なグラフですが、1973年から2019年までは年間の最高値を、2020年1月から7月までは月間の最高値を、8月からはその日の最高値を示しています。

グラフを見てもらえばわかるように、金相場は1980年にピークを迎えた直後から急落して、長年低迷していました。それが高騰し始めたのはリーマンショックによる世界的な不況です。しかし、その金の高騰も2011年にアメリカの景気が持ち直すと終わりを迎え、近年は下降傾向にありました。おそらく、新型コロナウイルスが蔓延しなければ、今年は更に金相場が下がっていたと思われます。2020年に入り、新型コロナウイルスが広がるにつれて、金相場は再び高騰し、7月には1980年のピークを上回り、過去最高値を更新します。

金が高騰していると言うと、これからもますます高くなっていくと思われる方も多いかと思います。しかし、グラフの8月3日から9月4日のおよそ一カ月間の日々の推移を見ていただくとわかるように、この一カ月は7000円を少し越えたところで上げ止まって停滞しています。おそらくこの辺りが壁になっているのでしょう。円建ての金相場を見ると中途半端なところで上げ止まっているように見えますが、ドル建てでみると1950ドルの手前で停滞しているのがわかります。一時的に2000ドルを越える時もありましたが、やはり金一オンス2000ドルは高すぎると感じるのか、2000ドルに近づこうとすると金は売られて値下がりするようです。

おそらく、金相場はこの2000ドルの手前で当面は推移すると思われます。国内の金相場は為替の影響を受けるので、円安になれば高く、円高になれば安くなるのですが、順当に菅官房長官が総理の座を継げば、為替も大きく変動する事もなく、今の7000円ちょっとの相場が続くはずです。ですので次に金相場が大きく動くのはアメリカの大統領選挙だと思います。中国に対して強硬な姿勢を見せるトランプ大統領が再選すれば、米中戦争が現実味を増すので金相場の高騰は続くでしょう。ただ、2000ドルを越えるのは実際に戦争が起きるまで無理かもしれません。一方、民主党のバイデンさんが大統領になったからと言って米中関係が改善されるとは思えませんが、多少は緊張が弱まるので金相場は下がる可能性が高いです。

あくまでもわたしの予想ですが、戦争が起きなければ金相場はこれ以上高くならないと思います。そして、米中の緊張が緩和すれば、それにつれて金相場は下がっていくはずです。戦争が起きると思う方は、今は金を売らない方が良いです。いざという時に、金のアクセサリーを持って海外に逃げて、現地で売れば、当面を生き抜く資金を確保できるからです。さすがに戦争にはならないだろうと思う方は、今のこの高い相場のうちに、ぜひ当店にお売りください。よろしくお願いいたします。

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